1月、2月は受験シーズンです。中学、高校、大学と様々な年代のこどもたちが、合格をめざして切磋琢磨しています。
先日、わたしの姪の中学受験が終了しました。
第一志望の学校は落ちてしまったようですが、第二志望の学校は合格し、4月からそちらへ通うそうです。
中学受験の志願者は年々増加傾向にあります。感染症の流行による休校などを経験したことから、設備の整った私立中学を志願する人が増えているようです。
志願者は増えているけれど、学校の定員は変わりません。つまり落ちてしまう人が増えているということです。
小学4年生頃から、早い人だともっと低学年のうちから塾へ通い、受験にむけて勉強しています。過去3年間の努力を絶対に無駄にしたくない…そう考えると親も必死ですね。
そう、自分自身が「親」となったからこそ、中学受験に違和感を感じるようになりました。
わたし自身、中学受験を経験し、中高一貫の女子校に通っていました。昔と今では受験スタイルや受験に対する熱量が全く違うように感じます。
今の子たちの勉強スタイルは詰め込み式だなと。朝から晩まで1日中勉強をし、夏休みもお盆休みが少しある程度です。またお正月にも講座を開けている塾が多くあると聞きました。
当時のわたしは、おそらくそんなに勉強していなかったんじゃないかなと思うのです。少なくとも夏休みやお正月は祖父母の家へ帰省もしていたと記憶しています。
また、中学受験のスタイルも様変わりしています。午後入試というものを導入している学校も多々あるようです。
午後入試があれば単純に受験機会が増えるので、合格の可能性があがります。チャンスが増えるのは受験生にとってものすごく大きなメリットだと思います。
しかし、午前も試験、午後も試験では朝から晩までずっと緊張しっぱなしです。大変すぎる!!
中学受験の受験期間は実質3日〜5日程度なので、それくらいなら疲れがたまっていても乗り切れるのかもしれません。
受験日程に関しても詰め込みがすごいなと。
わたしにとって、勉強とは楽しいものでした。新しい知識が増えて嬉しい、問題が解けて楽しい、そんな日々の延長線上に中学受験がありました。
姪っ子も勉強楽しいと言っていたので、おそらく同じような感覚で日々の勉強に励んでいるのだと思います。本人にとっては、勉強を詰め込まれている感覚はないかもしれません。
また中学受験では、親の意向がどうしても色濃く出てしまいます。小学生には自分だけで塾を決めたり、志望校を自分だけで決めるのは困難だからです。
また通塾に関してお弁当を用意したり、スケジュールを管理したり、親がやらなくてはならないことが多いものです。
こどもが通いたい学校を選ぶといいつつも、あまりに雰囲気が違う学校を選んだら、「こっちの方がいいんじゃない」とアドバイスします。きっと親なら誰しもそうするでしょう。
こどもにとっては親は絶対的な存在です。こどもの行きたい学校を選んだと言いつつも、実際はこどもがひとりで通える範囲内で、親が行かせてもいい学校の中からこどもの希望を聞くのです。
小さい頃は信じて疑わなかった「自分の決断」は、結局周りの大人の影響を強く受けての決断だったんだろうなと、姪っ子の中学受験を通じて感じてしまったのです。
勉強も大好きだったけれど、周りから見たら「あんなに勉強を詰め込まれてかわいそう」だったのかもしれません。
人の親となり立場が変わったことで、中学受験に対する認識がガラッと変わりました。おそらくわたしはこどもに中学受験はさせないだろうなと思います。
しかし、わたし自身は楽しい中高時代を過ごしましたし、今でも中高時代の友人とは交流があります。
この年になってもお互い尊敬し合える関係の友人は貴重です。中学受験をさせてもらったこと、通学させてもらったことに対しては親に感謝しかありません。
姪っ子ももしかしたらいつか違和感に気づくかもしれません。ですが、きっと中高6年間自体はとても有意義で楽しい時間となるはず。
楽しい学校生活を送ってもらいたいと心から願っています。